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乳がんの原因:なぜ私は乳がんになったのだろうか?


乳がんと診断されると多くの女性が「なぜ私が乳がんになったのだろう」と思い悩み、そして乳がんになった原因を探ろうとします。

乳がんの原因は?

日本乳癌学会が発行する乳癌診療ガイドラインには、乳がんの発症リスクと食事との関連が2007年に出版された「世界がん研究基金(WCRF)」と「アメリカがん研究所(AICR)」による報告書をもとに下記のように解説されています。

  • 閉経後の女性では肥満が乳がん発症リスクを高めることは確実

  • 閉経前の女性では肥満は逆に発症リスクを低くすることがほぼ確実

閉経の前後で肥満の評価がまったく逆になっています。ただしこの報告は日本人だけのデータではないことに注意が必要です。

食事以外にも乳がんの発症リスクについて乳癌診療ガイドラインには下記のような記載があります。

  • 閉経の前後を問わずアルコール飲料が乳がん発症リスクを高めるのは確実で、摂取量が増加するほどリスクも高くなる(ただし、日本人を対象とした2007年の研究報告によると、日本人女性ではアルコール飲料が乳がん発症リスクを高めるかどうかは十分なデータがないため結論が出ていない)

  • 2006年に厚生労働省研究班が日本人における喫煙と乳がん発症との関連について取りまとめた結果では、喫煙は日本人女性の乳がん発症リスクを高める可能性があると結論付けられている

  • ストレスが乳がん発症リスクを高めるかどうかは結論がでていない

  • 性格と乳がん発症リスクとの関連はないと結論付けられている

  • 糖尿病がある人の乳がん発症リスクが高い(約1.2~1.3倍)ことはほぼ確実

  • 出産経験のない女性は、出産経験のある女性と比較してホルモン受容体陽性の乳がん発症リスクが高いことは確実

  • 閉経前後にかかわらず、授乳経験や授乳期間が長いことで乳がん発症リスクが低くなることは確実

  • 初経年齢が早い人ほど乳がん発症リスクが高いことはほぼ確実

また最近話題になっている遺伝性乳がんですが、遺伝性乳がんは乳がん全体の5~10%であり、乳がんの多くが遺伝要因以外の食生活といった環境要因が複雑に関与して発症していると考えられています。

乳がんになったからといって自分を責める必要はありません

食習慣や喫煙・アルコールなどは乳がんだけでなくほかのがんや生活習慣病のリスクにもなっています。また外国人のデータと日本人のデータでは報告が異なっているものもあります。毎日健康的な生活を送っていて出産も授乳の経験もあるのに乳がんになった方もたくさんいらっしゃいます。どうやら乳がんの原因を特定するのは現時点では難しいようです。

今わかっているのは原因ではなくあくまでも発症のリスクであり、しかも統計からわかる傾向にすぎません。これだけ医学が進歩していても、まだ個人一人ひとりの乳がんを発症した原因を特定するには至っていないのです。

ですから、あなたの過去の行いから乳がんになった原因を探す必要も、自分を責める必要もありません。同様に環境や周りの人を責めても意味の無いことでしょう。

どうして乳がんになったか?と過去にばかり縛られるのではなく、乳がんと一緒にどのように一日一日を過ごしていくか、どのように今後生きていきたいか。今を大切に、明るい未来を目標において、乳がんと共に生きていきましょう。


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